top / パソコン / ソフトウェア
Windowsのシステムイメージのバックアップには、EaseUS Todo Backup Freeを使っています。Windowsには、システムイメージをバックアップする機能がありましたが、「Windows 10 Fall Creators Update (Ver.1709)以降、開発を行っていない」ということです(よくあるご質問)。Windowsの発売元のマイクロソフトは、この機能の開発を断念した模様です。 Windowsのシステムとは そもそも、Windowsのシステムイメージとは何かということが問題となりますが、ウェブ上では適切な説明はみつかりません。そこで、私なりの解釈で説明を進めます。 私は、「Windowsのシステム」とは、Windowsの起動操作に不可欠、及び操作に密接に関連したデータ群と考えます。Windowsをインストールすると次のようなフォルダーが作られます。 ![]() このうち、Windowsの起動操作に不可欠なのは、Windowsフォルダーのデータのみです。ユーザーフォルダーの中身は、テキストや画像、動画ファイルなので、起動や操作に関係はありません。Program Files フォルダーについては、一部のプログラムファイルはインストールするときに、いくつかのDLLファイルをWindowsフォルダーに登録することがあるので、Cディスク以外のディスクに移動させると、うまく作動しないことがあります。 したがって、私の理解による「Windowsのシステム」とは、Windowsフォルダーのデータおよび、一部のプログラムファイルということになります。 Cディスク全体をバックアップ とするならば、Windowsフォルダーのデータおよび、一部のプログラムファイルだけをバックアップすれば良いということになりますが、バックアップはディスク全体でしかできません。 Cディスクは、起動ディスク(ブートディスク、ブータブルディスク)なので、ブート情報が書き込まれています。したがって、ブート情報を含めディスクのデータ全部をひとつのイメージファイルとしてバックアップしなければなりません。なお、この場合のイメージファイルというのは画像ファイルのことではありません。 このページを作成するのに使っているPCのCディスクのバックアップイメージをEaseUS Todo Backup Freeで作成すると次のようになりました。Cディスクのデータ量は33.3GBですが、バックアップイメージでは17.7GBに圧縮されています。EFIフォルダーにはboot情報が入っているので、このフォルダーを削除したり、フォルダー内のデータが 壊れると、Windowsが起動しなくなります。 ![]() Cディスクのデータ量を抑えるために、 Windowsの起動操作に直接関係のないデータは、データ用の内蔵ディスクや外付けディスクに保存しています。その結果、データ量は33.3GBに抑えられています。PCを使い続けると、Windowsフォルダーのデータは増えていきますが、それでもCディスクの容量は128GB程度で十分です。 Cディスクのボリュームを縮小 デスクトップPCの場合は、Cディスク(システムディスク)の容量は128GBに抑え、データディスクとして、D、E、……ディスクの増設も可能です。 しかし、ノートPCの場合は、多くの機種では内蔵ディスク増設は困難です。その場合は、外付けディスクをデータディスクとして使う方法があります。 また、市販のデスクトップPCでもCディスクが、システムディスクとして使うには容量が大きすぎることもあります。その場合は、Cディスクを分割して一部のみをシステムディスクとして使う方法もあります。 「ディスクの管理」(タスクバーのウィンドウズアイコンを右クリックすると表示されます)をクリックし、Cディスクを右クリックし、「ボリュームの縮小」クリックし、容量を縮小します。縮小してできたスペースに新たにパーティションを作りフォーマットすれば、データ用のDディスクとして使うこともできます。 ![]() マイクロソフトは他社製品に丸投げ EaseUS Todo Backup Freeによるシステムイメージ作成は、とてもシンプルです。プログラムを起動すると次の画面が表示されるので、「システム」をクリックします。 ![]() すると、次の画面が表示されるので「今すぐバックアップ」をクリックすると、Cディスクのバックアップイメージが作成されます。保存先(赤枠)をクリックすると、好みの保存先ディスクを選択できます。バックアップイメージの作成と保存はとても簡単です。 ![]() Windows10では、次のように「コントロールパネル>システムとセキュリティ>バックアップと復元(Windows 7)」に「システムイメージの作成」という機能がありました。 ![]() しかし、次のように、今ではこの機能はなくなっています。 ![]() ドスパラ サポートFAQによると、マイクロソフトはこの機能について 、次のように発表しています。自社システムではエラーが出まくったので(マイクロソフトコミュニティ)、他社製品に丸投げしたようです。
Windows PE のブータブルディスクで復元 EaseUS Todo Backup Freeで、保存済みのWindowsシステムを復元するには、Windows PEのインストールされたブータブルディスクが必要です。復元は、圧縮された保存イメージを解凍し、Cディスクに上書きして行いますが、CディスクにインストールされているWindowsを使ってそのような作業を行うことはできないからです。WindowsにインストールされたEaseUS Todo Backup Freeで、復元を行おうとすると次のような表示が出ます。Cディスクのパーティションは削除できないので、ブータブルディスクからWindows PEを起動し、処理を行うことになります。 ![]() ブータブルディスクを作成するには、USBメモリーをPCを接続し、「ツール」をクリックし、「ブータブルディスクの作成」をクリックします。 ![]() すると、次のような画面が表示されるので、中央のUSBメモリーのアイコンを選択し、プルダウンでUSBメモリーを選択し、「作成」をクリックします。 ![]() すると、次のような画面が表示されますが、システムの復元ができるだけでよいので、「作成」をクリックし、ブータブルUSBメモリーを作成します。 ![]() USBメモリーをBoot順位1位に USBメモリーからPCを起動するためには、BIOSでUSBメモリーをBoot順位1位とする必要があります。機種によって異なりますが、BIOS画面は次のようになっています(BIOSの起動順位をシステム優先にする | Windows高速化(XP/Vista/7/8対応))。 ![]() BIOS画面を呼び出すためには、PCの電源を入れたら、Deleteキーを連打します。機種によっては、F2キーやF12キーの場合もあります。 この連打がうまくいかない場合は、Windousを起動し、「設定>更新とセキュリティ>回復>今すぐ再起動>オプションの選択>トラブルシューティング>詳細オプション>UEFIファームウェアの設定>再起動」の順に操作すれば BIOS画面に入れます(Windows 10上からUEFI(BIOS)画面に入る方法 | TSUKUMO サポートFAQ)。 指定通りに「次へ」をクリック USBメモリーをBoot順位1位にして再起動すると、EaseUS Todo Backup Free画面が表示されるので、「参照して復元」をクリックし、保存したバックアップファイルを選択し、「OK」をクリックします。以下、指定通りに「次へ」をクリックして行くと、処理は完了します。 ![]() 「OK」をクリックすると、保存されたシステムパーティションが表示されるので「次へ」をクリックします。 ![]() 次に復元先として現在のシステムパーティションを選びます。ここで、新しいディスクを選ぶと、システムディスクを移動させることができます。 ![]() 上書きしても良いかを聞いてくるので、「はい」をクリックします。 ![]() レイアウトは自動的に調整されるようです。「実行」をクリックすると、復元が始まります。 ![]() 10分程度で復元が終了しました。 ![]() 以上のように、Cディスクに上書きするだけなので、処理はシンプルです。しかし、Cディスクのボリュームを縮小した場合には、そのまま上書きする事はできません。ボリュームを縮小した状態のシステムディスクを保存し直しておく必要があります。 保存し直すを忘れると、パーティションの構成が変わるので復元できなくなります。その場合は、パーティションを削除してディスクをサラの状態にすると復元できます。ただし、その場合はCディスクを外付けにして、別のPCで処理を行う必要があります。古い機種でも良いので、予備のPCを持っておくと、いろいろと便利です。サラのディスクに復元する場合は、「高度なオプション」で「セクタバイセクタ復元」にチェックを入れると良いようです。このあたりは、EaseUS Todo Backup Freeのバージョンによって手順は異なると思われるので、いろいろと試行錯誤する必要があります。 ![]() |